ククサDIYキットでMyククサを作った ──うまく作れたのに、素直に喜べなかった理由

あけましておめでとうございます!あやっぺです!
今年もなんかこう いろんなことに挑戦していきたいと思います!(ふわっ)

さて、今回は、インフルエンザからの復活を果たしたあやっぺが年末いそいそ制作に励んでいた「ククサ」について書いていきます。

完成後に重大な問題が発生したりもしましたが、制作はとっても楽しかったです!

ククサを作ってみた

ククサとは何か

「ククサ」とは、北欧ラップランドの先住民族であるサーミの人々の文化の中にある木製のマグカップのことです。

キャンプが流行っていることからか、自然の中でも映えるキャンプギアとして取り上げられていることもあるようです。
しかし、サーミの人々にとってのククサは特別な雑貨ではなく、「ドゥオッジ(Duodji)」と呼ばれるサーミの人々の伝統的な手工芸の一部として、生活の中で使われてきた道具なのだと学びました。

サーミの人々が作るククサは、伝統的には白樺の木に自然にできる貴重なコブ材を使って作られることが多いとのことです。

正直、もっと詳しくドゥオッジ(Duodji)」について知りたいのですが、インターネットの範囲内ではうまく情報をあたれませんでした…!
おすすめの書籍などある方がおられましたら、ぜひ教えていただけるとうれしいです!

なぜ作ろうと思ったのか

もともと、手先を動かすこと全般が好きです。
手を使って素材の抵抗や反応を感じ、そのフィードバックを受けて
手先をチューニングしながら進めるのが得意
です。
そして、自分がそうした作業をどのくらいの精度でできるのか、確かめるのが好きなんです。

今回は「なんか木を彫りたいな〜」という気持ちの強まりがありました。
せっかく作るのならば暮らしになじむ実用的なものを作りたいと考え、その結果「ククサ」を選びました。

ククサがサーミの人々にとって実用的な道具であるところと、あやっぺが「暮らしになじむ実用品を作りたい」と思っていたところが、ちょうど重なったんです〜

今回の制作について

木を彫りたいといっても、道具を持っていませんでした。

ブロックの材木からマグカップを作るとなると、飲み物が入るよう木をえぐって窪みを作ったり、ブロックからカップの形を切り出す必要があるわけなのですが……
ノコやノミやハンマー、窪みを作るためのカービングナイフ、彫刻刀なども持っていません。
道具を揃えるとなると……それなりにお金がかかってきます。

正直、自分で最初から作るほうが楽しいに決まっているので、「道具を揃えて無加工の木のブロックを買って、いちから作りたい」という気概と野望は正直余りあるのですが、まずは現実的なところから。

初回チャレンジとして、道具はひとまずクラフトナイフのみを入手し、(道具が最低限で済むよう)あらかじめカップのくぼみと大まかな形が切り出してある製材を使って、クラフトナイフだけで完結する制作にしようと決めました。

選んだキット・主な道具

製材・キット

ECサイトでククサ作り用のキットを購入しました。
内容は、あらかじめ大まかに切り出し・マグ部分のくりぬきがされた製材と、
紙やすり、仕上げ用のミツロウなどが入っていたキットです。

キットの製材はこんな感じ

ざっくり形が切り出されていて、ここからナイフで削って好みの形にしていきます。
飲み物を入れるためにくり抜かれた内側は防水コーティングされています。

詳しくは後述しますが、あやっぺが今回購入したキットには、
手放しでおすすめできないポイントがありました。

制作体験としては非常にすばらしかった一方で、
飲み物に使用する道具としては無視できない問題でした。
そのため、具体的にどのキットを使用したのかは、ここでは言及しないでおきます!
(どの材木を使ったキットであるのかもキットの特定につながるので、これも伏せておきます。)

「ククサ DIY キット」などで検索しますとたくさん見つかります!
今回あやっぺが選んだ自分でデザインした形にナイフで削れるようなもののほかに、
紙やすりだけで仕上がるものなどもありましたよ〜!

クラフトナイフ

CRAFT KNIFE for wood work Beginner |URBAN ORE ECOPARK

こちらを購入しました。

探すときの条件は以下です。ぴったり。

  • 求めていた形の丸みのあるナイフであったこと
    丸みがある方がいいとあやっぺのサイドエフェクトがいっていた
  • 軸が木製であったこと
    すべりにくさを求めて。
    また、木だったら合わなければ少し彫るなどして調整できるかな〜、などの理由
  • キャップがプラスチックでなかったこと
    フタがプラだと、早々に割れてストレスが溜まる未来が見えていた

制作工程

ナイフで削る(4時間)

まず、あやっぺは、クラフトナイフでブロックの木材を彫るようなことには不慣れでした。
ブロック材を彫った経験というと、高校時代の授業でびっくりするほど柔らかい木材=バルサを彫ったことがあったくらいでしょうか。カッターナイフで彫れるくらい柔らかい木材です。
パプリカを彫ったんですが、彫りすぎて「これどうみてもピーマンだろ」みたいなほっそい仕上がりになったことを覚えています。

今回選んだ木材(どの材木かは先述の通り伏せますが)かなり硬い木材でした。
これ、強引に削ろうとするとケガするやつだ、と初手で感じました。

木材とやりとり

最初の数分は、あやっぺと木材との間で自己紹介のような感じでした。
初対面なので!
どんな力加減で、どんな角度で、どんな方向に刃を進めれば、
この木材は受け入れてくれるんだろうか!

あやっぺが削ろうとする、ナイフが木の繊維に引っかかる。
引っかかったり抵抗を感じたりするたびに、
木から「そのナイフの使い方、いやだよ!」って言われているような気分になります。
「やや、失礼……!では……これならどうですか?」みたいな感じで、
問いかけるように刃を入れる角度や方向を調整していきました。

木目の方向をちゃんと見て、刃に返ってくる抵抗をフィードバックとしてしっかり受け取って。
数分間の木材との交渉ののち、わたしが行きついたのは……

  • ナイフが繊維に引っかからないよう、とにかく刃を寝かせる
  • 木目の方向や木の硬さ(繊維の密度)を見て、ナイフの刃の先端と腹を使い分ける
    • しっかり彫りたいところは、先端から腹に向かって距離を稼ぎ、長〜く刃を当てる
    • 面を落としたいところは、先端で撫でるようにやさしく

明らかに手応えと削れ方の感触が変わりました。スムーズ!
木材にもナイフにも無理をさせない削りを目指して、
削る→抵抗を受ける→調整……の繰り返しで、野生的に(?)ナイフの扱いの習得が進みました。

教科書に書いてあるようなことと合っているかはわかりません!
あやっぺの手がそう言っているだけ! そしてその結果、削りの工程はうまくいった!
それだけです!

あやっぺにとってのものづくりの楽しさの真髄、まさにここです。

削り進めた順番

取っ手 → 口 → 底の順で削りました。

最初にざっくりと取っ手を面で削り出します。

取っ手削り途中

熱いものを入れたときに手を火傷しないように、しっかり厚みのある取っ手に設計しました。
適宜握ってみて、握り込みやすさを適宜調節
当然削りすぎると戻せないので、引き際でちゃんと引けるように、
削る→確認→判断 のプロセスを細かく繰り返し回しました。

削り途中の工程

続いては、口の部分。
厚みを決めて、面取りを繰り返してなだらかにして……
唇に当ててみて、飲むときにいやな感じがしないかチェック。

最後に、底。
安定感を損ねないよう、丸めすぎない方針にしました。
一方で、持ったときに手に引っかからないように角はしっかり落とす。
口の厚みや丸みとのバランスも見ました。

大体トータルで4時間くらい、ナイフで削りました。

やすりがけ(1時間弱)

削ったばかりのククサは、面が立っていました。彫った面が見える感じ。
これを、紙やすりでやすって面の角を落としてから、表面を滑らかにしていきます。

紙やすりの番手は #80→#120→#240→#400→#1000 を使用。
#1000は……やりすぎなのですが、手元にあったので使いました。
木材に#1000を使うことがあまりなかったので、使ってみてもいいかなって!(好奇心)

#80→#120→#240の工程では、
ナイフで整えきらなかった、取っ手の穴の内側もやすりがけをしました。
あんまりすべすべにするとグリップ感がなくなるかも、という懸念のもと、
木肌の繊維が残ってグリップが活きるように、かつ指に擦れて痛くなったりしないように……という思想でやすりがけをしました。

#240→#400→#1000 では、とにかくカップの全体を手のひらで撫でながら、
ざらつきが残らないようにチェックをかけ、ときに前の番手に戻ったりもしながら、
しつこくやすりがけを進めました。

やすりがけ完了後のククサ

オイルで拭く(5分)

最後に、ミツロウをカップにたっぷり塗りこんで、余剰なミツロウを布で拭って磨きます。

木の色と美しい木目が現れて「おお、完成した…!」という気持ちに。
キットの説明書の指示通り、約1日乾燥させました。
あらためて見てみるとオイルの艶も落ち着き、手に馴染む質感に変わっていました。

あやっぺ大満足……!
(しかしこのあと、ショッキングな問題が発生することになる……!)

完成形ククサ

気づいたこと

作業時間について

1日目:2時間 2日目:2時間 3日目:1時間 と、
トータルで5時間程度の作業だったのですが、ちょっとおもしろい発見がありました。

1日目と2日目で削りの工程を行っていたのですが、両日とも「これ以上やるとあれかな〜!今日はそろそろ終わるか〜」となったのが、毎回、開始からちょうど2時間のタイミングだったんです。

たまたまかもしれませんが、無意識に自分の感覚が自分の疲労的・集中的な限界を告げてきたのか? と驚きました。

特にタイマーなどを使ったわけでもなく、削る工程は両日ともほぼピッタリ(誤差±5分程度)2時間で終了です。
ちょっと感動しました。

完成したククサを使ってみた が……

ミツロウで仕上げて、約24時間乾燥したククサ。
完成です。

ということで、早速これにスープを入れて飲んでみます。

……

……むむ……?

カビくさいっす……

……というところで、これがストレートにキットをおすすめできなかった理由です。

実は、キットを開封した直後から、カビのような菌のようなにおいが製材からしていました。
自然の木の香りというよりは、不快なにおいに感じました……!
(普段から他にも木製の食器を使っていますが、それらとは明らかに異なるにおいでした。)

もっと早い段階で違和感を覚えられていれば完成後に落胆することもなかったんでしょうけれど、なにぶん初めて触れる種類の材木だったので「ん〜、この木はこんなもんなのかな〜」と思って作業を進めていたんです。
(表面を削ったりする中で)においが弱まっていったところもあったので、安心していたところもありました。

が、飲み物を入れた途端、例のカビっぽい強烈なにおいがたちどころによみがえり、スープにカビっぽい風味が染み出してしまいました。結局スープは飲めず、処分することに……!

「ククサ、うまくできた〜!」で大喜びでしたので、打って変わってとんでもない落胆です。

とりあえず、塗ったミツロウをぬるま湯と無香料の食器洗剤で洗い落とし、
風通しのよいところで乾燥させつつ、カビ臭の軽減を狙って
います。

なんとかしたい! なんとかマグカップとして使えるところまで軽減したい!

なお、乾燥工程については説明書の記載どおりに行っており、そのあともにおい軽減のために「ミツロウ洗い落として乾燥」しています。
あやっぺの制作工程での乾燥不足による影響ではなさそうだ、というのが現時点での印象です。

ちなみに

正直「なにかがおかしいんじゃないだろうか」とわたしは思っているのですが、
現時点では何も断定できる情報を持っていないので、
まずは飲み物に移るほどの製材のにおいはキットの仕様として想定される範囲なのか、販売元に問い合わせてみています。

天然素材である以上、たまたまハズレ製材が混じるとか、
製材保管中の環境や乾燥不良で菌が繁殖した、ということは考えられる話だと思っています。
それでも、ちゃんと「こういうことがありました…!」と連絡しておくことは、他の購入者のためにもなると思うので……。
悲しいじゃないですか、がんばって作ったククサ、使えなかったら……!

そして実は、問い合わせの結果、仮に「仕様ではなく不良です」となっても「仕様です」となっても、
あやっぺ的には何も変わりません。
作ったククサがカビくさいという現実だけが残ります。

今のあやっぺにできることは、
問い合わせの形で販売元に「木が……木が、カビくさいっす!」と連絡をし、
他の購入者が同じ思いをしなくて済むようにすること。
そして、手を尽くしてあやっぺククサのにおいを軽減することだけです。

さいごに

できあがったククサがカビくさいという重大な問題はあるものの、
ククサ制作はとっても楽しかったです!

これは完成直後の写真。今はカビ臭軽減のために、ミツロウを洗い落として別所で徹底乾燥中です。

飲み物に移るほどカビくさいという問題については、
色々試して軽減を図り、どうなったかを
後日談としてこの記事に追記 もしくは 新しく記事にしたいと思います!
(他の方が作った木製食器がもし何らかの理由でくさかったときの対応ナレッジになるかもしれない)

うまく解消できるといいな〜〜〜!

次にククサを作るときには道具を揃えて無加工の木のブロックを買って、いちから作りたいという野望を叶えたいと思っています。
彫刻刀で取っ手に装飾を入れたりしよーっと!

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